3D歯科 のデジタル歯医者入門

最小限の費用と努力で最大限の恩恵を受ける歯科デジタル活用術

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Medit Splints 1.1 アップデート スプリント以外にも使えます!

こんにちは。

3D歯科 です。

 

前回はBlueSkyPlanのベータ版アップデートにより、歯と骨のセグメンテーションが

ほぼ完璧にAIで自動でできるようになったことを紹介しました。

digitaldentistry.hatenablog.com

 

今回は、Medit Splints 1.1のアップデートが登場し、

さらに使いやすくエラーも少なくなり、スプリントだけではなく

色々なアイディアで使用できるようになりましたので紹介します。

 

よろしくお願いします。

 

Medit Splintsについて

Medit Splintsは、その名の通りスプリント製作を補助してくれる無料ソフトです。

なんとAIにお任せすればほぼ全自動でよくある形状のスプリントを製作してくれます。

 

それだけではなく、サージカルガイドやバイトターボの製作などにも応用できます。

歯とのフィットは調整しなくても良好なので、アイディア次第で

Medit Designと合わせて色々なことに活用できるソフトとなっています。

 

Medit Splints 1.1 アップデート

今回のアップデートで追加された項目としては、

・フラットテーブルのスプリント

・NTIタイプのスプリント

・デュアルレイヤーのスプリント製作オプション

以上のようなものが挙げられます。

 

また、ソフトウェアの安定性も向上したようで、

今までではエラーが出ていたような極端な使用方法でも

対応でき、用途が広がりました。

 

これは1.1アップデートに限らずですが、

通常用途のスプリントはAI自動作成で簡単に完成させることができます。

 

注意点としては、ミシガン、フラットプレーン、NTIどれにおいても

初回作成は手動作成で行った方がいいということです。

初回に先生が作成したデータのパラメータを記憶しているらしく、

それをもとにAIがデザインをしてくれる仕組みになっています。

 

実際に自動作成してみると

さて、それぞれのスプリントタイプを確認してみましょう。

 

まずはミシガンタイプです。

対合歯に適応、を用いて咬合調整がとても簡単に行えます。

 

次にフラットプレーンタイプです。

自由な顎運動を可能にして顎関節症状を取ったり、

顎位の安定しない患者さんの咬合採得前準備として使用させます。

 

フラットプレーンでも対合に適応する、がとても有効で

対合に適合する機能を使用しただけのマウスピースを

自分の口腔内で使用してみましたが、非常に快適に使用できました。

 

最後にNTIスプリントです。

いわゆるアンテリアデプログラマーとしての使用にもいいですが、

対合に適応させたものを口腔内に入れてみると確かに顎が楽に感じます。

 

当院ではでプログラマーとしても中心位採得としてもリーフゲージを使用しているので

あまり活用しないかな・・・と思っていましたが、

適度な膨らみを付与できるので、 3D歯科 としては

インプラントのサージカルガイドのベース部分として活用できると考えています。

 

↑こういうことですね!

 

その他の活用方法

3D歯科 は、診療の効率を上げてチェアタイムや来院回数を減らし

患者さんもクリニック側も楽をできるような方法を研究中です。

 

Medit Splintsのアップデートにより、

サージカルガイドや義歯の分野で、非常に面白い治療方法を考えつくことができます。

 

 

例えば、義歯を使っていない方では・・・

(旧義歯があればコピーデンチャーを作成することができますが、旧義歯なしの方)

このようなHopelessの残存歯を・・・

Medit Designで抜歯します。

(スキャンデータはもっと時間をかけて口蓋の奥まで記録すべきです。)

それからMedit Splintsで・・・

↑フラットプレーンで咬合平面がおおよそできた咬合床が簡単に出来ます。

残存歯が挺出していたことを考えると、まずまず大きくずれのない咬合床ではないでしょうか。

もちろんこのままプリントしただけではレジン量が恐ろしいことになるので

顎堤に当たる部分をオストロンプレートのように切り出し、バイト部分だけの

必要部分と結合してプリントするなど工夫は必要かと思います。

 

そのほか、パーシャルデンチャーや矯正装置のベースとして、など

工夫次第で活用方法のアイディアはどんどん溢れてきます!

 

まとめ

今回はMedit Splintsのアップデートで、さらにCAD操作の幅が広がったことを

紹介させていただきました。

 

ClinicCADとMedit Design、Medit Splints1.1でかなり自由度の高い(そして簡単な)

歯科CADの世界が広がります。

 

特にパーシャルデンチャーのフル3Dプリントは、

比較的簡単にプリントもでき臨床上取り入れやすいように思います。

これについては、後日noteの方でも作成方法などを詳しく紹介できればと思っています。

 

今回の内容は以上になります。

長い文章でしたが最後までお読みいただき、

ありがとうございました。

3D歯科 では、毎週木曜日にデジタルを利用した臨床のアイディアを

少しずつ更新していきます。

 

note.com

↑こちらでも不定期に動画付きのデータを更新しています。

 

よろしければ見ていただけると嬉しいです。

 

先生がたの臨床に少しでもお役に立てていただければ嬉しいです。

今後とも 3D歯科 をよろしくお願いします。