3D歯科 のデジタル歯医者入門

最小限の費用と努力で最大限の恩恵を受ける歯科デジタル活用術

このブログで紹介されるリンクの一部はアフィリエイト広告を含みます。 リンク先での購入者に方には影響はありませんが、ブログ運営者に広告収益が入ります。

口腔内スキャナーがいよいよ手頃な価格で入手可能に!TRIOSからはTRIOS Coreの登場

こんにちは。

3D歯科 です。

 

前回は補綴を絡めた矯正治療について、インハウスアライナーを上手く活用する方法を

紹介させていただきました。

digitaldentistry.hatenablog.com

 

 

今回は、大手メーカーから登場した口腔内スキャナーの廉価機について取り上げます。

よろしくお願いします。

 

PrimeScanとTRIOSの廉価版登場

2年ほど前にPrimeScanの廉価版として、ラップトップ接続のPrimeScan Connectが登場し

去年のワールドデンタルショーでも(やや控えめに?)展示されていましたが、

今回新しくTRIOSシリーズからも廉価機器のTRIOS Coreが発表されたようです。

本国にて12,400ドル。

日本国内に入ってきたら、代理店の取り分も考えると200万円を切るのは難しいでしょうか。

円安は厳しいですね・・・

 

しかし、とにかく200万円〜250万円のレンジに、

いわゆる名門・大手の口腔内スキャナーブランドが揃ってくる形になりました。

 

PrimeScan Connectも国内値下げの情報も耳にしましたし、

PCを別売りで考えると200万円前後で定評のあるスキャナーを購入できるようになりそうです。

 

廉価版:スキャン機能はそのまま、ソフトは省略

TRIOS Coreについては、中身としては調べた限りではTRIOS 3と同等のようですね。

TRIOS 3は今も使用している先生も多いと思いますが

Medit i500発売前あたりまで、PrimeScanかTRIOS3を導入するかで

悩まれていた先生も多いと思います。

 

スキャンスピードや精度などは多くの先生が使用していて心配する必要もないかもしれません。

TRIOS 3は本国ではインビザラインに送信可能ということでまだ販売されていましたが

日本ではそもそもiTeroでなければインビザラインを症例送信できないので、

おそらく国内ではTRIOS 3は全てTRIOS Coreに置き換わるものと思います。

 

TRIOSシリーズはSTL ,PLYエクスポートにも対応しているようですので、

ほぼ全ての外部ソフトと連携できると思います。

PrimeScanはSironaConnectを使用してデータ送信をしない限り、

STL(色なしデータ)しか扱えないので、一部の矯正用ソフトや

例えばMetiSmileのような機器と一緒には使用できません。

 

ただし、3Shapeが有料でオプション販売していた各種ソフトは

TRIOS Coreでは使用できないようです。

現在のところ様々な歯科用ソフトが安価で、サブスクなどでも利用可能になったので

外部ソフトを使用するか、単に印象材の代わりにスキャンだけを行う用途であれば

とても良い選択肢になるかもしれません。

・・・国内価格によっては、ですが。

 

 

 

個人的な懸念事項

3D歯科 はPrimeScan、Medit i700、Aoralscan3を使用しており、

現在Medit i700とAoralscan3を診療のメインで使用しています。

 

ですがPrimeScanを時々使用すると(チップは大きいのですが)FOVの大きさのメリットを再認識する、つまり一気に取れるスキャン範囲が広くてスキャンしやすい、

5年前に購入した機器ですが今も第一線で使用できるのはありがたいと感じています。

 

これはコストよりも機能向上を目標に製品開発がされたためであると思いますので、

初期投資は大きかったですが結果的に長く使用できておりメリットも大きかったと思っています。

 

ですが、TRIOS Coreもそうですが、安価で通常診療で「普通に」使用できるスキャナーが

これからも登場すると考えると、いわゆる高価格帯の製品は開発されにくくなりそうです。

 

これからスキャナー本体で550万円、CADソフト搭載で700万円!という

ものすごく高精度のスキャナーが登場しても、

150~200万円で「普通に」使用できる機器が市場に多くの選択肢がある中では

受け入れられるとは思いません。

 

そうすると、例えばソフトウェアを強化して付加価値をつける、

つまりAIスキャンフィルターをさらに強化したり、

AIによるクラウンCAD、本格的な矯正セットアップが作成できるソフトを付属するなど

ハード以外での戦いになることもあるかもしれません。

 

ですが、ソフトの開発はコストがかかるため

本体が売れなければなかなか上手くいかなくなると思います。

 

そのため、TRIOSのようなブランド力があるメーカーが

低価格のスキャナーをリリースすると、もしかするとそこからさらに中国・韓国メーカーが

価格競争に参入してきて、100~150万円程度で「普通に」使用できるスキャナーが

増えてくる可能性も十分に考えられます。

 

そうすると大手メーカーはソフト開発を行う余力がなくなり、

ハードでもソフトでも戦えなくなる・・・

そのような将来を個人的には懸念しています。

 

IOSはもう少ししたら、かつてのCRの光照射機の値崩れのように

とりあえず「普通に」使用できるスペックのものであれば

数万円〜十数万円で手に入るところまで進んでいくかもしれません。

購入する側からすれば短期的には嬉しいことですが、長期的にはもう少ししたら

進化が止まってしまい楽しみが減ってしまうかもしれないですね。

 

まとめ

とにかく、日本国内で保険収載もされた口腔内スキャナーが、

低価格な選択肢が増えてさらに導入が進むのは間違いなさそうです。

 

テレビの歯科についての番組などでも口腔内スキャナーが頻繁に取り上げられたりと

だんだんと日常診療の一部になりつつあります。

新患の方に口腔内スキャナーで撮影し説明して「すごい!』と言っていただけるのは

もしかすると今だけかもしれません。

 

ぜひ今のうちに、口腔内スキャナーを導入してデジタルの急激な進化に対応しましょう。

 

 

ここでひとつ告知をさせていただきます。

SHINING3D Dentalと協力させていただいてDoctorbookでAoralscan3を義歯ケースで使用する内容をお話しさせていただきます。

ウェビナー自体は収録したものですが、20:30ごろからライブの質疑応答の時間があります。

Doctorbookのアカウントがある方でしたら無料でご覧いただけますので、

もしお時間がありましたら7/3水曜のよる、ご覧いただけると嬉しいです。

 

 

今回の内容は以上になります。

長い文章でしたが最後までお読みいただき、

ありがとうございました。

3D歯科 では、毎週木曜日にデジタルを利用した臨床のアイディアを

少しずつ更新していきます。

 

note.com

↑こちらでも不定期に動画付きのデータを更新しています。

 

よろしければ見ていただけると嬉しいです。

 

 

 

インハウスアライナーに取り組もう②補綴と同日にアライナーをセットする

こんにちは。

3D歯科 です。

 

前回は 院内でマウスピースを作るための方法をお話ししました。

安価な吸引式のマウスピース成型機でもハードタイプのマウスピースを上顎前歯まで

空隙なく成型することができます。

digitaldentistry.hatenablog.com

 

今回は、GPによる 矯正治療でありがちな補綴を絡めたアライナー矯正治療において

アライナーと同日に補綴やTEKをセットする方法を紹介します。

よろしくお願いします。

 

GPによる矯正治

GPが医院に来院される患者さんに矯正治療を行う際、

その患者さんは既に補綴治療を受けており、クラウンやインレーなどの補綴が入っていることが多いです。

そうすると、矯正治療後に、咬合の調整やコンタクトの微調整も含め

クラウンやインレー等の補綴のやり替えが必要になることもあります。

 

この時、 アライナーを使用しながら補綴のやり替えを行えるように準備しておかないと

補綴物の脱離やテックに置き換えたい時、 そのたびにアライナーの再作成が必要になってしまいます。

特に到着が遅いアライナーシステムを利用する場合は、患者さんに何度も待機時間をお撮らせてしまうことになってしまい医院の効率も下がってしまいます。

 

そこでGPが補綴を絡めた矯正治療を行う際には、

アライナー矯正を行っているときの歯列形態や歯冠形態そのままで

TEKを制作する方法を身に付けておく必要があります。

 

また、最終補綴を制作するときに、最終補綴の形をあらかじめ模型に起こしておき、

その模型でリテーナーをプレスして準備しておくことで来院回数を減らすことも可能です。

 

それにより患者さんに待機時間を待ってもらう必要もなく、

補綴セットの時のチェアタイムを短くリテーナーをセットすることができます。

 

必要な方法は、以下の2つです。

1、既に口腔内に入っているクラウン形態をそのままTEKに置き換える方法

2、歯冠形態を変更した際に、あらかじめアライナーを作成しておく方法

それぞれについて紹介します。

 

1、口腔内に入っているクラウン形態をそのままTEKに置き換える方法

これについては、毎日のように補綴治療を行うGPにとってなじみがあるかもしれませんが

治療前の模型からシリコンガイドを作っておき、 シリコンガイドの中にテンポラリーレジンを流し込んで歯冠形成した歯質に圧接することにより、

治療前の形態を簡単に再現する方法が有効です。

 

ユニファストなどの即時重合レジンでも可能ですが、 やはりガンタイプの重合時に熱が出ないタイプの方が患者さんにとっても術者にとっても扱いやすいです。

 

 

形成をした日に、シリコンガイドを使用したテンポラリークラウンをセットし

その日のうちにスキャンを取っておき、Medit Temporaries等のソフトを使用して

治療前のコピーデータからクラウンをCADで作成することにより

院内でプリントクラウンを作成したり、SLデータからミリングしてもらうことによって

テックが破損したり、脱落した際に即時に対応できるよう準備することができます。

 

シリコンガイドの流し込みを行うだけでも、思ったよりも精度の高い治療前の補綴形態を再現できるので、

(場合によりTEK であれば多少歯冠形態を小さ目に調整することにより)アライナーはその日のうちにも問題なく着用可能です。

 

2、歯冠形態を変更した際に、あらかじめアライナーを作成しておく方法

次に最終補綴を製作する時や、矯正途中に歯冠形態を変えて咬合や審美の対応したい時などに

変更する歯冠形態をあらかじめ製作しておき、 模型に起こしてアライナーを

患者さんが来院される前に準備しておく方法を紹介します。

 

一番シンプルな方法では、形成した支台歯を含む石膏模型上に最終補綴をはめ込んで、

そのままアライナーシートをプレスする方法があります。

 

あるいは診断用ワックスアップのような形で、最終補綴形態を模型上に再現しておき

それをプレスすることによってもアライナーを制作することができます。

 

この最終補綴を自院で制作する際には、補綴形態のSTLデータがあるはずなので

そのSTLデータを歯列模型に結合することによって、

補綴セット後の状態を再現した模型を製作することができます。

 

ここで注意しておく事は、CAD上でこの操作を行う際に

クラウンを制作したそのままの状態では、クラウンと模型はセメントスペースによって

結合しておらず分かれている点です。そのままでは模型制作はできません。

 

スカルプティングツールなようなものを使用して、このスペースを完全に閉鎖し、

場合によりブーリアン結合をしておくことで、模型とクラウンを一体化させます。

その後でモデルビルダーのようなソフトを使用して、一体型で模型を出力します。

 

データを保存しておけば、何度も同じ模型が製作できると言う点では

アナログのワックスアップでプレスして壊してしまう心配がないので

デジタルでの3Dプリント模型を使用するのが簡単ですし安全にできます。

 

まとめ

前回には、アライナーシートのプレスのコツや切り取りなど

技工操作のポイントをお話ししました。

 

3D歯科 個人として1番使用するアライナーシートは、 フィードでも購入できる

スリーアライナーハードです。

0.625mm の厚みのものを使用することで前回紹介したハサミで整形もしやすく、

またそこまで患者さんに圧迫感を与えず、軽度の症例で歯の矯正を行うことができると個人的には思っています。

 

また、3Dプリントによるダイレクトアライナーも自分の口腔内では試してみて

着用感もよく歯も痛みなく動くことは確認したのですが

アレルギーや余剰レジンの懸念を考慮し、今のところわざわざ使用しなくても

安価で上記のようなアライナーシートが出回っているので

とりあえずはインハウスでは昔ながらのプレスで治療を行っています。

 

院内でマウスピースのソフトなどを製作している先生も多いと思いますので、

その延長線でリテーナーだけ製作する、ブランドのアライナーが届くまで

インハウスのアライナーで対応する、というような場面に役立てられると思います。

 

作ってみると思ったより簡単に製作できる、矯正用マウスピースを

院内の技工に取り入れてみましょう。

 

今回の内容は以上になります。

長い文章でしたが最後までお読みいただき、

ありがとうございました。

3D歯科 では、毎週木曜日にデジタルを利用した臨床のアイディアを

少しずつ更新していきます。

 

note.com

↑こちらでも不定期に動画付きのデータを更新しています。

 

よろしければ見ていただけると嬉しいです。

 

 

インハウスアライナーに取り組もう①矯正用マウスピースのプレス・カットを簡単に行う方法

こんにちは。

3D歯科 です。

 

前回はMeditのClinicCADなどのMedit Appsが今後どういう扱いになりそうかについて

個人的な希望と予想をお話ししました。

digitaldentistry.hatenablog.com

 

今回は、アライナー矯正を院内製作で行う先生に向けて、

手元にあるバキュームフォーマーなどの機器でうまくアライナーを製作する手法を紹介します。

 

よろしくお願いします。

 

インハウスアライナーについて

マウスピース矯正、アライナー矯正が一般化してきた現在、

インビザラインやクリアコレクトなど、大手ブランドを活用している先生も多いと思います。

 

3D歯科 もメインでクリアコレクトを用いてアライナー矯正を行なっていますが、

マウスピースを頻繁に作り替える補綴の絡んだ症例や、

クリアコレクトでマウスピース製作の補償が切れた症例、

早く製作して患者さんに届けたい場合などに(クリアコレクトは届くのが遅い)

院内で矯正用マウスピースを製作することも時々あります。

 

そのような院内製作の矯正用マウスピース=インハウスアライナー を製作する場合

なかなか通常の院内では機器が揃っていない場合もあります。

 

もちろん、ちゃんとした高額な機器を揃えてから治療すべき、

というお叱りを受けるかもしれませんが

院内によくある機器やすぐ手に入る材料を用いてアライナーを製作することもできます。

 

インハウスアライナーで使用している機器について

3D歯科 は矯正専門でもなくGPなので、矯正治療のためだけに大きな院内の投資を行うことは難しいです。

最近ようやく加圧式のマウスピース成型機を入手しました。

それまではずっと吸引式のよくあるモデルを工夫して使用してきました(今もよく使用します)。

みんな大好きCiメディカルで5万円以下で購入でき、いわゆるソフトタイプのシートには

十分な性能を持っていると思っています。

 

ですがこうした吸引型は、軟化したシートを一気に掃除機のような機構で吸いながら

模型に押し当てて成型するので、ハードタイプのシートでは細かい再現ができず

特に上顎前歯などで頬側歯頸部がうまく再現できないことも多かったです。

 

吸引式の成型機で上顎前歯をなんとか再現する

さて、上顎前歯をなんとかきれいに成型するために、

よくある方法はガラスビーズなどで模型の傾きを調整する方法があります。

 

ですが多量のマウスピースを製作するアライナー矯正では

1枚ずつガラスビーズを調整したりセッティングするのは正直面倒です。

 

そのため、工夫でこの問題を乗り越えていたので紹介します。

(注意:精度を求める矯正の専門の先生には怒られそうな方法です、自己責任で参考にしてください・・・)

 

まずは通常通りに、しっかり軟化させたマウスピースのシートを

いつも通り模型に圧接します。

 

圧接したと同時に、急いで模型最遠心がずれないようにしつつ前方へ押し出し

上顎前歯の頬側面の吸引をサポートします。

 

これで大体は上顎前歯歯頸部までシートが回り込んでくれます。

 

元はスポーツマウスガードを使用する際に吸引せずプレスして

前方に押す、という技工士さんの技があるのですが(技工士さんのYouTubeで学んだ記憶があります・・・)

それを行ううちにアライナーでも応用してみました。

 

模型の剛性がないと変形も伴うような非常に乱暴な方法かもしれませんが

例えばリテーナーをすぐ渡したい時など、吸引型の機器でうまく上顎前歯が再現できない場合に用いていただければ

これだけで歯頸部のフィット感がかなり良くなります。

 

模型そのものの後縁にサポートバーのようなものを付与して、

それを支えに模型を外す、という方法もお聞きしたことがあります。

3D歯科 の使用しているソフトでは後方のサポートバーを付与できないので

こういった方法でなんとか行なっています。

 

 

模型を壊さずアライナーシートを外す

さて、場合によっては一度マウスピースを成型したのちに

厚みを変えてもう一枚シートをプレスしたい場合もあるかもしれません。

 

そんな時にシートを模型から外す際、模型が割れたり折れたりして

ガックリくることも少なくはありません。

 

1mm以上のハードのシートではバーでカットするのが一番なのでしょうが

フィッシャーバーなどで切離すると模型も痛む上、研磨が面倒です。

 

そのため、1mm以下ではこのような(やや乱暴な)方法を用いて模型を外します。

 

まずは切れ味のいい外科ハサミで後縁のこの辺りまで切り込みを入れて

 

最遠心の咬合面を指で押さえて頬側方向へ引き裂きます

 

裏返して、このような形になったら

 

舌側から押し出すように模型を取り出します

 

多用する0.625mmシートまでは、ほぼ模型を壊さずに一気に外せます。

必要に応じて写真のように左右ともに切れ込みを入れて浮かせて外します。

 

 

これらの方法だと大臼歯最遠心が多少なりとも変形のリスクがありますので、

大臼歯の移動を伴う矯正には用いない方が賢明かもしれません。

ただ、インハウスアライナーで大臼歯をガンガン歯体移動させるというのも大変なので

そのあたりはインビザやクリアコレクトなどに外注した方がいいと思います。

 

 

 

ちなみにハサミはこういった先の丸いものを使用します。安価です。

 

まとめ

今回はインハウスアライナーを製作する際に

限られた機器や道具でなんとかマウスピースを効率よく製作するための方法を紹介しました。

正直なところドクターがここまで行うことなく、院内の技工士さんや外注に出すのが一般的かもしれません。

 

ですがすぐに製作したい、セットしたいなどチェアサイドで困った時には

参考にしていただいてもいいかもしれません。

 

次回は補綴が絡むケースで、補綴やTEKセットと同時にアライナーやリテーナー

セットする方法を紹介します。

 

今回の内容は以上になります。

長い文章でしたが最後までお読みいただき、

ありがとうございました。

3D歯科 では、毎週木曜日にデジタルを利用した臨床のアイディアを

少しずつ更新していきます。

 

note.com

↑こちらでも不定期に動画付きのデータを更新しています。

 

よろしければ見ていただけると嬉しいです。

 

 

 

MeditのClinicCADほかMeditAppsが向かう先を(勝手にあれこれ)予想する

こんにちは。

3D歯科 です。

 

前回は無歯顎スキャンでMedit Splintsを応用し咬合床を作成する方法などを紹介しました。

digitaldentistry.hatenablog.com

 

今回は、Meditが公開している強力で使用しやすいCADクラウン・インレー作成用ソフト

MeditClinicCADの近い将来行われそうな変化や価格設定などについて

3D歯科 の勝手な予想を書いてみます。

 

Meditの新製品とアップデート

まずはMeditが最近発表した新製品であるMedit i900を紹介します。

 

i900はまだ国内では販売されていませんが、

小型で高速なMedit i700の正統進化のようです。

 

ワイヤレスではありませんが、ケーブル自体も取り回しが良くケーブルの耐久性も向上しているとのこと。

 

目玉としては本体の指が触れるところ全体がタッチ操作ができるようになったとのことです。

この辺りは実際に触ってみないとわからないところでもありますので

国内デンタルショーなどで実機が展示されるのが楽しみです。

 

また、本体の見た目ではわからないポイントとして

内部ヒーターの準備が早い、コンタクトや鼓形空隙のスキャン見落としが少ないなど

スムーズなスキャンを助ける機能が多数改善されたようです。

 

 

 

Medit Apps

他社の口腔内スキャナーはこうしたスペックや大きさなどに焦点がいきますが

Meditの強みとしては強力なMedit Appsが使用できるところです。

 

現状では全てのMedit Appsは無料で使用でき、

スプリント・テンポラリークラウン・矯正シミュレーションだけでなく

最終補綴を作成するために設計されたClinicCAD、

データ編集や新しいデザインを作成するためのMedit Design

咬合をスキャンした後に詳細に確認、咬合の編集ができるMedit Occlusion analyzer

などなど。

 

非常に強力な、またチェアサイドで使用しやすいソフトが多数揃っています。

 

今後も開発や新しいAppsの発表が控えているそうで

個人的には咬合器モジュールやCTデータを扱えるソフトの登場を待望しています。

 

ClinicCAD1.0リリースと利用料金の予想

さて、これらソフトのうちMedit Occlusion analyzerのみMeditのスキャナーで撮ったものでないと使用できませんが、

徐々にMeditのソフトもそういった「ちょっとした制限」が出始めるかもしれません。

 

Medit ClinicCADはすでにインレー、クラウン、ブリッジを製作するのに

専用の高額なソフトに近いような性能を持っていると思っていますが

現在のところ実はベータ版となっています。

 

もしかすると正式リリースの際には(その時に咬合器モジュールが入るといいな・・・)

Meditスキャナーを持っている人だけが使用できるソフトになるか

Meditのプレミアムアカウントや新しい月額課金に登録している場合のみ使用できる

ソフトになるかもしれないな、と予想しています。

 

Meditユーザーでなければプレミアムアカウントが0.99ドルから9.9ドルに値上げするとか

そういった形でそろそろ課金がされるだろうな、

いわゆるフリーミアム(基本無料で一部の人が課金)の形態になるかなというのが予想です。

 

Medit Linkは多分IOSを日常的に使用する、また3Dプリンターを持っていたり

データ編集を必要とする人は一度は使用したことがあるのではないかと思います。

 

そうしてかなりのユーザーが恩恵を受けるようになれば課金しても多機能を使用したい、

ClinincCADをメインで使用したいというユーザーも増えそうなので、

月額10ドルくらい?Meditのスキャナー購入で保守期間は無料で使用できる、

というような費用になるのではないかなと思っています。(あくまで予想です)

 

個人的な希望

Meditのアプリのいいところは、誰でも使用できる点です。

ドクターも技工士さんも同じソフトがインストールして使用できるので、

共通のソフトで同じ環境で会話ができるのも魅力だと思っています。

 

特にClinicCADがエグゾキャドに代わるような業界標準にもしなってくれれば

全員が(所有スキャナーにかかわらず)同じソフトを使用できるというのはポイントになります。

 

そのためMeditユーザーでない人も使用できる環境が(少額の課金があっても)

続いてくれることを期待しています。

 

また、i900ほか、他社のIOS新製品を見ていると

いずれにしても口腔内スキャナーがある一定の進化まできたように感じられるので

これ以上は小型化と、わずかな高速化で新製品が登場し、

あとは価格とブランドだけで選ぶようになるかもしれません。

 

熾烈な価格競争になってしまうと後出しのメーカーに対してハードウェアの新製品だけで

勝ち続けるのは難しくなるかもしれません。

そのため口腔内スキャナーだけではない収入源としてAppsの利用料や、

サードパーティのAppsをMeditLinkに掲載する際にフィーをもらうなど

(アップルのAppStoreのように)うまく進化してほしいと思っています。

 

・・・つまり、なんとかこのペースで新機能や新Appを

チェアサイドで低コストで利用できるように頑張ってほしいと思っています!

 

まとめ

今回は、MeditのアップデートでClinicCADが将来の有償化が仄めかされていたので

3D歯科 の個人的な希望を色々記載してみました。

内容は勝手な予想であり、全く信憑性はありません。

 

しかし毎日必ずMeditLinkを開き、

毎日少なくても1時間くらいはMeditDesignを触る身としては

このソフトを使用できる環境がずっと続いてくれるのが切実な願いです。

一度使用し始めると、Meshmixerだけで全て行っていたのは大変だったと感じます。

 

もし口腔内スキャナーをお持ちでMeditLinkを使用したことのない方がいらっしゃれば、

ぜひ一度触ってみることをお勧めします。

(現在)無料です!

 

今回の内容は以上になります。

長い文章でしたが最後までお読みいただき、

ありがとうございました。

3D歯科 では、毎週木曜日にデジタルを利用した臨床のアイディアを

少しずつ更新していきます。

 

note.com

↑こちらでも不定期に動画付きのデータを更新しています。

 

よろしければ見ていただけると嬉しいです。

 

 

 

 

無歯顎の粘膜をIOSで最終印象スキャンする②バイトスキャンの手法〜Medit Splintsを活用して〜

こんにちは。

3D歯科 です。

 

前回は粘膜スキャンを最終印象にするためのポイントをお話ししました。

digitaldentistry.hatenablog.com

 

この上の写真にあります下顎無歯顎用のオリジナル圧排子(トングと呼んでます)は

noteの方でもSTLデータを共有しました。3Dプリントしてお使いください。

(追記・noteのアップロードエラーで当記事公開時にダウンロード不可になっておりました。

記事購読いただいた皆さんにはご迷惑をおかけいたしました。現在DL可能です。)

note.com

 

 

さて、今回は粘膜スキャン後のバイトスキャンの手法を考えてみます。

よろしくお願いします。

 

粘膜スキャン同士をバイトマッチングさせるために

上下のフルデンチャーを製作すると仮定して、

粘膜同士の位置関係を記録するためには、やはり何か噛めるものを介在させる必要があります。

 

本当は旧義歯があれば、義歯のスキャンを行い口腔内スキャナーのバイトマッチングに使用するのが一番楽になります。

 

MeditやSHINING3D(SHININGは公式に義歯モードが入るのは6月予定)で

義歯製作モードを選択し、バイトを旧義歯でスキャンする設定にすれば

調子のいい義歯で咬合スキャンを(歯牙と同様に)とることで粘膜をマッチングさせてくれます。

 

また、義歯の咬合状態が悪く変更しないといけない時でも、例えばワックスバイトを

義歯咬合面上においてそっと噛ませることで、旧義歯を咬合床として活用できます。

 

旧義歯も何もない場合は、通法のような流れで咬合床を作成して次回来院でバイトを取るか、

セントリックトレーのようなものを用いて簡易咬合採得を行い、

上顎を平面板を参考に排列、下顎はフラットテーブル状にトライインデンチャーを作れば

トライインを使用しながら精密咬合採得を行うことが可能です。

 

咬合床をデジタル・アナログ併用して作成する

バイトを取るために直感的な方法は、慣れた咬合床を使用する手法かもしれません。

ですがアナログ印象なしでせっかく口腔内スキャンで最終印象をとったのに

ここから咬合床を作るために模型をおこすのは面倒です。

 

そこで、Splintアプリを使用します。

Medit Splintsや、SHINING3D使用の方はCreSplintもいい感じで基礎床を作成できます。

Medit Splintsは設定にコツがあり、CreSplintはスキャンデータによりエラーが出ることもあります。

 

ここではMedit Splintsで解説してみます。

 

Splintのタイプはなんでも構いませんが、試しにフラットテーブルタイプで作ってみましょう。

 

アンダーカットはAIにお任せして、マージンラインは手で引いていきます。

天然歯ならマージンもAI任せでOKですが、何せ今回は無歯顎です。

流石にここはまだ自動ではダメです。

 

さて、ポイントがあります。

2層スプリント機能をオンにし、厚みは2m m以上にします。

 

さてできました!

いわゆる顎堤の模型がなくても、口腔内に恐ろしい精度でFITする基礎床の出来上がりです!

 

そこにこのような既成のバイトリムワックスをくっつけてあげれば、

吸着の得られるような安定する基礎床で作った咬合床の出来上がりです!

150個入って3500円!ワックスを折りたたんで作る時間を考えるとおすすめです。

 

咬合床を使用して咬合採得を行えば、それをスキャンしてバイトのマッチングが可能です。

口腔粘膜スキャンから使用した基礎床であれば、本印象である元の粘膜データには

簡単に自動マッチングします。

 

ちなみにMedit Splintsの仕様で、インナーサーフェス(同じ厚みで作れる基礎床部分)は

1m mまでの厚みになります。

エラーが出なければSHINING3DのCreSplintは厚みが任意に決められるのでここに関しては優れています。

 

ですが、ピンときた方もいるかもしれません、そうです。これを使用、応用すると

最終義歯の製作がとても楽に行うことができます。

この辺りに関してはまた時間を見つけてnoteの方にも更新していければと思っています。

 

セントリックトレーのようなものも3Dプリントで活用する

セントリックトレーは購入できますし、GCにも同様の国産の製品があります。

GCといえば、ようやく国産(?)IOSが登場するのですね!

 

ですがせっかく3Dプリンターがあれば、データからプリントしてみました。

こちらの使用はnoteでも解説しております。

 

 

こちらのシステムはMODの公開しているものでセントリックトレー用の部分に

咬合平面板を連結して使用できます。

 

シリコンパテはざっくりと上下顎をとり、マッチングポイントさえ

粘膜スキャンと一致すれば上下粘膜データがバイト採得できたことになります。

 

まとめ

今回は、無歯顎を粘膜スキャンで最終印象にしたフルデンチャー製作時に悩ましい

バイトスキャンの手法についてお話ししました。

 

前回のような粘膜スキャン、今回の咬合スキャンで義歯を作成するためのデータが完成し

あとはCADソフト(DenTruは無料!)等で加工すればフルデンチャーが出来上がります。

 

もちろん臨床の義歯全てを自院で3Dプリントする必要はないのでしょうが、

これから義歯に携わる技工士さんが減少し、 3D歯科 のように田舎で開業している

医院は義歯セットまでの中日数もどんどん伸びるかもしれません。

 

そのような中で、自院でトライインデンチャー、テンポラリーデンチャーまで製作できれば

患者さんが義歯をなくした際など、患者さんの困った!に即応できて有効だと思います。

 

 

そうそう、Medit Appsの更新が今日ありました。

Medit Margin LinesとMedit Crown Fitです。

きのう夜遅くにCrown Fitでエラーが出ていたのはこのためか・・・

 

Medit Crown FitはClinicCADデータを自動で読み込んでくれるようになりちょっぴり快適になりました。

MarginLinesはClinicCADのインレーマージン自動認識と同等の性能にアップデートされたようです。

ただし 3D歯科 の拙い形成ではインレーはAIで認識できていません。。。

しかしこの辺りもビッグデータが集まればAIがなんとかしてくれると期待しています。

 

MeditはいよいよClinicCADを正式リリースするのに向けて準備しているように思います。

i900の発表、Crown CADの機能周りのアップデート、目をひく新しいアプリは登場せず静かな現状(ClinicCADに注力している?)、MeditLinkアップデートでMeditAppsの「このプランなら無料」の記載の登場・・・

どのような形でClinicCADが完成版としてリリースされることになるのか、

楽しみにしています。

 

今回の内容は以上になります。

長い文章でしたが最後までお読みいただき、

ありがとうございました。

3D歯科 では、毎週木曜日にデジタルを利用した臨床のアイディアを

少しずつ更新していきます。

 

note.com

↑こちらでも不定期に動画付きのデータを更新しています。

 

よろしければ見ていただけると嬉しいです。

 

 

 

 

 

無歯顎の粘膜をIOSで最終印象スキャンする①粘膜スキャン

こんにちは。

3D歯科 です。

 

前回はAIクラウンソフトのDentbirdについて、複数の症例をまとめて一括で管理できる

Dentbird Batchが登場したので紹介しました。

digitaldentistry.hatenablog.com

 

今回は、無歯顎の最終印象を口腔内スキャナーで行う方法を考えます。

よろしくお願いします。

 

口腔内スキャナーでの粘膜スキャン

口腔内スキャナーを使用している先生はお分かりかもしれませんが、

歯列のスキャンを快適にできる理由としては、AIによる粘膜のフィルタリングが

行われていることが挙げられます。

 

これはIOSやスキャンソフトが歯肉部分を認識しフィルターしてくれるため、

歯列だけにフォーカスを当ててスキャンを繋ぎ合わせてくれます。

これによりバリのない綺麗なデータを得られています。

 

さて、顎堤スキャンを行う際には、撮影対象が粘膜なので

この部分をフィルターされては困ります。

 

基本的には「義歯モード」のような専用のスキャンセッティングを用いるか、

AIによるフィルタリングをオフにするセッティングが必要になります。

 

粘膜スキャンで抑えるべきポイント

IOSを最終印象にする場合には、可動粘膜がムラなく重ならず、綺麗に撮れることが必要です。

 

そのために、以下のことが満たせることが必須になります。

・軟組織を完全に圧排すること
可動粘膜が写ってしまうとCAD技工・技工士さんが非常に苦労します。

・可動粘膜をリトラクター等を用いて固定し動かない状態にする
リトラクターをグイグイ動かすと粘膜の形が都度変化します。
変化するとデータに無用の重なりができ、これも精度を下げる要因になります。

・開口状態を維持させる
これはIOSのメリットである、途中で顎を休ませつつ繋ぎ合わせられるという
特徴と全く違うのですが、患者さんが閉口すると粘膜の形が変わります。
そのため患者さんには頑張ってもらい開口し、その状態を維持してもらうことが
IOSで最終印象にできる条件の1つになります。

 

さらに、可動粘膜付近のスキャン自体は一筆書きで行い、

データが余分に重ならないように注意が必要です。

 

例えば右下臼歯の粘膜を見てみましょう。

カラーを消してよく見るとデータが重なって荒れています。

ミルフィーユ状に重なったデータでは義歯製作は困難です。

 

適切に口唇や頬粘膜、舌を確実に圧排する

データが無駄に重ならないようにするために、

不要な可動粘膜は十分に圧排が必要です。

 

圧排する際にグイグイと何度も引っ張り方を変えたり

引っ張る方向を変化させると、頬粘膜の写り方が変わり(形が変わって写る)

データが重なってしまいます。

 

そのため、一度頬粘膜を圧排したら、その形を固定して絶対に動かさず

歯牙と同様に「動かない組織」としてスキャンを行うことで綺麗なデータが得られます。

 

 

そのために色々なデバイスを使用しています。

 

例えばCADで自作したこのような器具を使用したり

 

ネット上でダウンロードした器具をデータ編集して使用しやすくして使用したり

工夫しつつ臨床で取り入れています。

 

これらデータはnoteの方でもデータを綺麗にしてから公開予定です。

粘膜スキャンを指で圧排して上手くいかないな、という方がいらっしゃれば

参考にしてみてください。2024年5月に公開しました。

note.com

noteの方でスキャンパスの解説もしています。

(5月12日まで内容は無料公開しています。お時間ありましたらみていただくと嬉しいです)

 

 

まとめ

歯牙のスキャンが全く問題ないことがわかると、

義歯で困っている症例に応用したいというのが歯科医師の性というものです。

 

当院では最終補綴まで3Dプリントして患者さん理解のもと院内製作義歯をお渡しすることもありますが

コピーデンチャーや咬合床を作り、咬座印象を行う前段階だけでもIOSを活用すると

義歯臨床が楽しく簡単になると思っています。

 

次回は義歯のない方の咬合採得の方法について考えてみます。

 

今回の内容は以上になります。

長い文章でしたが最後までお読みいただき、

ありがとうございました。

3D歯科 では、毎週木曜日にデジタルを利用した臨床のアイディアを

少しずつ更新していきます。

 

note.com

↑こちらでも不定期に動画付きのデータを更新しています。

 

よろしければ見ていただけると嬉しいです。

 

歯科AIからの挑戦状!?〜Dentbird Batchの凄まじさ〜

こんにちは。

3D歯科 です。

 

前回はチェアサイド・ラボサイドの審美相談の橋渡しになるかもしれないソフト、

DSD Appが無料公開されたことについてお話ししました。

digitaldentistry.hatenablog.com

 

今回は、imagoworksのDentbirdの新しいサービス、

Dentbird Batchについて紹介します。

よろしくお願いします。

 

imagoworksについて

imagoworksはDentbirdを中心にAIを活用した歯科CADソフトを開発している韓国の会社です。

DentbirdとDentbird Studioが主力で、DentbirdはCADクラウンをAIを活用して作れるソフト

Dentbird StudioはCTセグメンテーションや解析、STLのアラインメントを行える

無料のソフトウェアになっています。

 

しばらくimagoworksのリリースするサービスはGoogleChrome上で動くWebアプリのみでしたが、

無料のDentbird Studioのインストール版がリリースされ、

今回、Dentbird Batchというインストール版のソフトがリリースされました。

 

Dentbird Batch

Dentbird Batchは、AIクラウン生成ソフトであるDentbirdソフトウェアを、

簡単にいうと複数起動して並列してAIクラウン生成をさせることのできるソフトです。

 

3D歯科 はDentbirdを初期の頃より愛用しており、AIの提案してくるクラウン形態を

一部編集して最終補綴を作成することがよくあります。

 

チェアサイドでは例えば1日に形成・印象する症例は多くても3〜4本程度かもしれませんが

それでも診療後に1症例ずつ作業を行うのは多少面倒です。

 

そこでDentbird Batchを使用することで、診療時間の合間に3〜4症例のデータファイルを

まとめてアップロードし、AIクラウン生成まで進めておいてもらうことが可能になります。

 

これにより、ドクターはAIの提案するクラウン形態を確認・調整するだけで

作業がストップすることなく補綴製作を完了することができるようになります。

 

Dentbird Batchは誰のためのソフトか

院内での話であれば、ドクターの残業時間をさらに数分〜数十分減らしてくれるだけの

サービスかもしれません。

ですがDentbird Batchを使用すべきはチェアサイドではなく、

リングマシンやCAM機器を多数所有した中規模以上の技工所かもしれません。

 

6月より保険でもIOSにてCADインレーがOKですし、おそらくCADクラウンもIOS

スキャンして保険算定できるようになると思うので、IOSで技工所に依頼されるケースは

これまで以上に増えてくると思われます。

 

技工所が、その依頼されたファイルを例えば午前・午後の最後にまとめて

Dentbird Batchにアップしておくことで、例えば午後の仕事開始まで

例えば翌日の朝までに、AI提案のクラウンが数十、数百症例ぶんだけ準備がされるようになります。

 

あとは人の手で、AIの提案してきたクラウンの形態を手直しし、

CAMソフトに投入してミリングマシンを動作させる。

その後にミリングされたクラウンをディスクやブロックから切り離し、

技工士さんの仕事はそれを仕上げ処理するだけ・・・

製作するクラウンの数が多ければ多いほど、恐るべき生産性の高さになりそうです。

 

クラウドのCADソフトにより仕事をする場所に制約がなくなり、

仕事内容もAIに半分以上任せて仕上げを行う。

ドクター目線からしても、これからの歯科技工士さんの仕事内容は

非常に羨ましく感じています。

 

 

 

実際の画面

実際に動作させた画像はこちらです。

 

まずはプロジェクト、という枠組みを作製しそこにSTLデータを格納した

ケースフォルダを多数アップロードするという形です。

(例えばプロジェクト5月2日PM、などで数症例をまとめてアップロード)

 

しばらく(数十分?)待っていると、通常のDentbirdで作製されるAIクラウンが

アップしたケースで順番に複数生成されてきます。

 

今度はそれらについてマージンの修正やクラウン形態の確認、

問題がなければクラウンのエクスポートを行うことができます。

 

クラウン形態の編集もDenbird Batch内から各症例に直接アクセスできる仕組みです。

 

まとめ

まだまだAIクラウンは、技工士さんの時間をかけたCADクラウンには及びません。

特に前歯では、これは使えないかな・・・という形で作ってくることもあります。

 

ですが特別な操作を必要とせず、まとめて多数の症例をAIが処理するようになると

AIにアシストしてもらって仕事をする技工士さんと、全てライブラリなどを適用し

1つずつ手作業でCADを行う技工士さんとでは、恐るべき生産性の差が生まれてしまいそうです。

 

これがミリングマシンでクラウン作製することが主な現在では、

リングマシンの設備投資の差がボトルネックになるのだと思いますが、

プリントクラウンが保険適用になり3Dプリンターで何十本も一気に作成が可能になれば

技工士さんの仕事は何十倍、100倍以上に効率化が図れるかもしれません。

 

まずは 3D歯科 は歯科医師ですので、自分の形成した症例やTEKなどの数症例を

まとめて効率的に作製するためにDentbird Batchを用いていますが、

歯科の未来が変わりそうなソフトとアイディアを目にして、とても将来が楽しみになっています。

 

 

ここ最近はMedit i900も含め、新しい製品やソフトのニュースが多く慌ただしいです。

日進月歩で進むデジタルデンティストリーの発展から目が離せません。

 

今回の内容は以上になります。

長い文章でしたが最後までお読みいただき、

ありがとうございました。

3D歯科 では、毎週木曜日にデジタルを利用した臨床のアイディアを

少しずつ更新していきます。

 

note.com

↑こちらでも不定期に動画付きのデータを更新しています。

 

よろしければ見ていただけると嬉しいです。