3D歯科 のデジタル歯医者入門

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Medit ClinicCAD v0.9.4 Betaアップデートを試す①インレー自動マージンを試す

こんにちは。

3D歯科 です。

 

前回は、簡易DSDとして活用できるリップスキャンと、その方法についてお話ししました。

digitaldentistry.hatenablog.com

 

今回は、Medit ClinicCADソフトウェアがアップデートしたので試してみます。

よろしくお願いします。

 

Medit ClinicCADとは

Medit ClinicCADは、Meditが現在無料で公開している補綴製作用CADソフトです。

今の所まだベータ扱いではあるのですが、非常に強力な機能が利用でき

さらに利用やエクスポート含めて(現在)完全無料で利用できるのでぜひ試したいソフトです。

 

有名な歯科用CADソフトと同様にクラウン、インレー、ブリッジなどを製作でき、

咬合器こそ利用できないもののセメントスペースやマージンからの立ち上がりの設定など

かなり自由に調整することもできます。

 

その上データは全てクラウドにバックアップされるのでどこでも作業が可能で

ライブラリデータも手元のライブラリーなどをインポートして使用することができます。

 

0.9.4アップデート内容

さて、アップデートされたClinicCADの新機能を見てみましょう。

現在のところMedit Linkを立ち上げた時に出るお知らせ&更新でのみ

日本語の情報が入手できます。

 

YouTubeの目次?とともにアップデートの内容を見てみましょう。

 

 

 

 

 

 

このような内容となっています。

 

目立つアップデート内容としては、

インレーの自動マージン設定

・対合歯への適合(咬合調整)で歯の形状を維持

・スカルプティングツールのバグ修正

この辺りだと思います。

 

マージンラインが不揃いな場合(形勢の問題)や、インレー・アンレーの場合

マージン付近にてスカルプティングツールを利用すると

データがひっくり返ったりして上手に補綴を作成できないこともありました。

 

こうしたバグを真面目に除去してくれるのはユーザーとして非常にありがたく、

本気でMeditがClinicCADをエグゾキャドなどに肩を並べる業界標準にしようと

奮闘しているように思えます。

 

3D歯科 の個人的な予想としては、バージョン1.0リリースまでは無料で使用できて

正式バージョンリリース後には、スキャンソフトと同様に、Meditスキャナがドングルか

ライセンス登録になり、スキャナーを持っているユーザーだけが無料で利用できるように

なるのではないかと思っています。

(今現在のところ。Meditスキャナーを持っていないユーザーも無料で利用できてしまいます。Meditのクラウドといい、かなりの太っ腹です)

 

インレーの自動マージンを試す・・・が

さて、アップデート内容を試してみます。

 

インレーの自動マージンです。

今回のバージョンから、ClinicCAD起動後にも補綴フォーム登録を変更できるようになりました。

 

今まではインレーモードで調子が悪い場合、一旦ClinicCADを閉じてクラウンモードに変更し

それから再度編集する、というような手間がかかることもあったので、

これによりワークフローが簡略化します。

 

また、インレーはクラウンと比較してマージン引きが面倒です。

スキルのある技工士さんでは問題にならないのでしょうが、片手間で行うドクターにとって

マージンが自動でそれなりに引いてくれればそれに越したことはありません。

(自分で形成しているのにも関わらず、マージンがわからないのです・・・)

 

 

 

結論から行くと、インレー自動マージンは 3D歯科 の環境ではうまく動作しませんでした。

これも形成がはっきりせず、スキャンがうまく取れていない、などの問題かもしれませんが

クラウンの自動認識と違いそれらしいマージンも引いてくれませんでした。

 

ただしClinicCADはすでにマージンの開始点をワンクリックすることで

おおよそのマージンを引いてくれる機能が前のバージョンからありました。

これによって引いてくれたマージンを少し修正するだけで

実用に耐えうるマージンライン引きが終了します。

 

インレーではマージンを引くところだけでちょっとした手間ではありますが、

現在のところ手間をかけてでも人の手で行ったほうがいいのかもしれません。

 

まとめ

今回はすでに高い完成度を誇るCADソフト(しかも無料)であるClinicCADの

最新のベータアップデートを試しました。

 

インレーの自動マージンはうまく動作してくれませんでしたが、

歯冠ライブラリーの適応などは、今までよりも楽に・精度が高いものになっています。

 

次回は咬合の高さを調整するときの挙動が楽になったので、それについて使用レビューをしてみます。

 

今回の内容は以上になります。

長い文章でしたが最後までお読みいただき、

ありがとうございました。

3D歯科 では、毎週木曜日にデジタルを利用した臨床のアイディアを

少しずつ更新していきます。

 

note.com

↑こちらでも不定期に動画付きのデータを更新しています。

 

よろしければ見ていただけると嬉しいです。

 

また、ひとつ告知をさせていただきます。

4月6日に大阪で口腔内スキャナーとdentbirdについてのセミナーを行います。

18:00~19:30で、おそらくお話しするのは18~19時くらいと思います。

セミナー内容は主にSHINING3DのAoralscan3とdentbird(AIクラウンCADソフト)です。

これからIOS導入をお考えの方と、購入したけれどあまり発展できていない方向きになります。

 

ただ前後の時間は1時間ずつくらいブースにいる予定ですので、MeditのことやB4Dのことなど

マニアなお話をしていただける方、もしスキャンなどでお悩みの方がいらっしゃれば

話しかけていただければ嬉しいです。

 

↑有名な先生方の中で恐縮ですが、お時間ある方、お近くの方はよろしくお願いします。

 

今回は以上になります。

先生がたの臨床に少しでもお役に立てていただければ嬉しいです。

今後とも 3D歯科 をよろしくお願いします。