3D歯科 のデジタル歯医者入門

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Medit Linkの新アプリ、ClinicCADでチェアサイド歯冠補綴製作の(ほぼ)全てを完結!

こんにちは。

3D歯科 です。

 

前回はRevopoint POP3を使用してフェイススキャンを行いやすくなったことをお話ししました。

digitaldentistry.hatenablog.com

 

さて今回は、進化を続けるMedit Appsの新アプリ、

ClinicCADについてお話しします。

よろしくお願いします。

 

ClinicCAD

今回、突然登場した新アプリですが、使用目的は単純で

チェアサイドで使用する補綴製作がほとんどこの中で完結できるというものです。

 

まだBeta版であり、微妙な使いにくさや気になる点はあるのですが

それはもう簡単に使用できて強力なソフトに仕上がっています。

 

できることは簡単にいうと以下の通りです。

  1. クラウン製作
  2. インレー製作
  3. ラミネートベニア製作
  4. ブリッジ製作
  5. 自動マージン・クラウン配置(現在Windowsのみ)
  6. 歯冠ライブラリの追加可能

それぞれについて説明してみます。

 

クラウン製作

これはすでに他の数多くのアプリでも可能になっていますが、

クラウン製作が簡単に行えるようになっています。

 

MeditはすでにMedit Temporariesでクラウン製作が可能でしたが

自動マージン・クラウン配置機能が追加され

さらに簡単に使用できるようになりました。

パラメーター設定も詳細にできるようになり、

リングマシンやフィット感に合わせて好みの設定にできるようになりました。

 

まだClinicCADでの製作物を口腔内にはセットできていませんが

Medit Temporariesは他ソフトと比べるとフィット感が甘かったようなので

パラメーター設定で改善できることを期待しています。

 

 

インレー・ラミネートベニア

これについては他のアプリでは(本格的なCADソフト以外では)簡単に製作できませんでした。

 

ここが今回の新アプリの一番のポイントの一つかもしれません。

インレーもベニアも、驚くほど簡単に製作することが可能になっています。

 

咬合についてはMedit内にはデジタル咬合器がないため、静的なバイトのみですが

インレーやベニアの場合、それでも問題ないケースも多いと思います。

 

現在、3Dプリントでのテストのみではありますが

ベニアのフィットも良く、実戦ですぐ使用できそうだと感じました。

 

ブリッジ製作

これについてはMedit Temporariesでも可能でしたが、

さらにポンティックについてもポンティック専用ライブラリがあったりと

詳細なエディットができるようになっています。

 

ブリッジまでくると、臼歯部であれば流石に咬合器が欲しいところですが

治療前データがあるのであれば、それに合わせてワックスアップで形態を整えると

ピッタリフィットする補綴製作も可能であると思います。

 

歯冠ライブラリの追加機能

これはクラウン製作をMeditで行う際にずっと欲しいと思っていた機能です。

Medit自身のライブラリもなかなかいい形態のようですが、

前歯の表面性状や臼歯咬合面の裂溝などにおいて

お気に入りの形態を使用したいという希望は多いと思います。

 

この機能により、STLデータのセットなどを含む

オリジナルのライブラリを保存してすぐに参照することができます。

 

digitaldentistry.hatenablog.com

 

ライブラリの作成方法は↑こちらでも紹介しましたが、

Meditから新しく(?)ライブラリを一気に作成する方法がシェアされていました。

 

下のように、Medit Ortho Simulationを使用する方法です。

矯正シミュレーションを作成するではなく、元の状態のままで

データのSTLでの保存を行います。

 

ここでteeth onlyでOpen状態にて保存します。

これで一気にライブラリを作成できます。

非常に簡便で合理的な方法です。

 

まとめ

今回はMedit Linkの強力な新アプリのClinic CADを紹介しました。

 

ちなみに実際にベニアを作成しているところがこちらです。

 

ワックスアップして自動でベニア部分を切り出してもらい、データの確認・・・

非常に使用しやすく、その名の通りチェアサイドでの利用に最適です!

 

 

さて、模型上で3Dプリントしたラミネートベニアを載せてみました。

後処理をし、グレーズするとEMAXラミネートベニアのような見た目です。

作成した最終補綴での使用可能な(患者さんの理解を十分得た上で)実際にセットしました。
写真が荒いですが、また他の写真も機会があれば共有します。(左上1と2の2本です)



 

今回の内容は以上になります。

長い文章でしたが最後までお読みいただき、

ありがとうございました。

3D歯科 では、毎週木曜日にデジタルを利用した臨床のアイディアを

少しずつ更新していきます。

 

note.com

↑こちらでも不定期に動画付きのデータを更新しています。

 

よろしければ見ていただけると嬉しいです。

 

先生がたの臨床に少しでもお役に立てていただければ嬉しいです。

今後とも 3D歯科 をよろしくお願いします。