3D歯科 のデジタル歯医者入門

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dentOneで院内アライナー作り②AI自動配列で簡単矯正セットアップできるソフトの実際

こんにちは。

3D歯科 です。

 

前回は6月末までのプロモーション期間使用無料のアライナー配列ソフト

dentOneを紹介しました。

digitaldentistry.hatenablog.com

 

今回は、dentOneを使用して実際の症例を配列してみます。

これもWindows限定ソフトですが、BlueSkyPlanと使用感も比較します。

よろしくお願いします。

 

インポート後にマウント

 

患者データを入力して、

STLデータをインポートした後は

咬合器マウントのようにデータを定位置に配列します。

 

自動の歯のセグメンテーション

 

次いで、STLデータから1本ずつの歯の切り分け、

歯のセグメンテーションを行います。

やや精度が精密ではなく、ところどころ修正が必要です。

ですが処理後には、1本ずつの歯を自由に動かせる様に準備ができます。

 

 

 

 

ベース作り

 

dentOneでは先にベース模型を作成します。

扶養部分をトリミングして、土台の石膏をつけるイメージです。

 

この時、あまり土台部分が短かすぎると模型をエクスポートする際に

中を空洞に出力する設定にすると、壁面の厚みが足らずうまくいきません。

 

ちょっといきすぎなくらいに伸ばしてみましょう。

(ただ、画面から見切れるくらいに伸ばしてテストしたところ、出力時にエラーが出ました)

 

矯正のセットアップ、歯の移動作り

 

ようやくここからは、歯の個別の移動・セットアップ作りです。

 

ここまでいくつか工程がありましたが動作も軽く、テスト時には10分弱経過していました。

慣れれば5分もあればセットアップに移れるでしょうか。

 

アーチを設定し、オートアライン(自動配列機能)を試してみます。

dentOneでのセットアップで魅力なことの一つが、アーチに合わせた自動配列機能です。

 

これは、単に歯をアーチに無理やり適応したのではなく、

歯冠の重複もなく、また咬合関係も大臼歯がしっかり咬合するように

自動で仕上がってくる機能です。

さらに、すべての歯を配列するのでなく、上顎のみ・下顎のみ配列や

4番Extして配列する移動についても自動でワンボタンで1秒でできます。

 

これは矯正のセットアップ作りの足がかりとして非常に有用だと感じました。

 

矯正後の歯列アーチを設定し、ざっくりと配列した上で

個別の歯の移動を修正したり、移動のステージングを設計することもできます。

ステージングはLayerというもので管理できます。

 

おそらくはLayerで、「初めは歯列拡大」「次に犬歯遠心移動」「前歯の配列」などと

治療のステージングを組んでいけるというものと思います。

 

Layerで大まかにステージングが出来上がると、

アライナー1枚の移動量を設定の上、1枚ずつの移動を細かく設定できます。

1枚をSTEPと言い、このSTEPごとに$1のエクスポートフィーがかかる、というものです。

 

アライナー厚みによる移動設計

 

技工所などで製作しているクリアアライナーの多くは、ソフトとミディアムという

厚みの違うアライナーを交互に使用するものが多いです。

 

以下はdentOneでのアライナー厚みによる考え方のようです。

 

製作の手間を考えると、1種類のアライナーでどんどん進めたいですが、

3層シートなどを使用するなどして効率を上げられればと考えています。

クリアコレクトなどもアライナーシートを販売しているので、この辺りを使用するのも手です。

 

まとめ

 

個人的には、dentOneの方がBlueSkyPlanよりユーザーインターフェースがとっつきやすく、

習得もしやすい様に感じました。説明書や説明動画をイチイチ確認するストレスも感じません。

ですが一度BlueSkyPlanのCT連動を体感すると、CTなしでの移動はちょっと寂しい気もします。

やはり歯牙移動の際に固有歯槽骨に収められているかをその場で確認できるのは魅力です。

dentOneにはバグもまだまだ存在します。

 

dentOneは今月2023年6月までエクスポートフィーも無料なので、

お時間がある先生はぜひ触ってみてください。

 

今回の内容は以上になります。

長い文章でしたが最後までお読みいただき、

ありがとうございました。

3D歯科 では、毎週木曜日にデジタルを利用した臨床のアイディアを

少しずつ更新していきます。

 

note.com

↑こちらでも不定期に動画付きのデータを更新しています。

 

よろしければ見ていただけると嬉しいです。

 

先生がたの臨床に少しでもお役に立てていただければ嬉しいです。

今後とも 3D歯科 をよろしくお願いします。