3D歯科 のデジタル歯医者入門

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Medit Link v3.0 & Medit Scan for Clinics v1.9 大型アップデート!②Windows PCとMacの速度比較

こんにちは。

3D歯科 です。

 

前回はMedit Linkの3.0大型アップデートについて紹介しました。

Macに対応したことが1つの大きなニュースとなりましたが、

実際にMacでの挙動はどうか、紹介いたします。

よろしくお願いします。

 

Macとの接続はケーブル1本!

さて、 3D歯科 はMeditのi700を使用していますので、早速接続してみます。

 

PCの場合、場合によってはi700接続のUSB-Cケーブルから分岐して電源アダプターを

必要とすることもあるようです。

 

手元のi700はPCとセットでストローマン(インプラントの)から購入しましたが

ノートPCですが、PC自体を電源接続するとUSB-Cケーブルには電源をハブで繋ぐ必要はありません。

ただし、バッテリー駆動ではPCの動作が重くなり、スキャン使用には心もとないです。

 

今回比較で使用するのはMacbook Air M1(2020)の一番低価格のモデルです。

 

MacBook Airといえば、軽量でバッテリーでも1日駆動してくれるモデルです。

なんと電源に繋ぐこともなく、本当にMacBook Airにi700をケーブル1本接続すると動作します!

今のところ動作が使用できないほどに、もたついたりすることはなさそうです。

 

MacにMedit Linkをインストールするときの注意点

まずはMacにMedit Linkをインストールしますが、

その前に、Macが2020年以降の、M1プロセッサーを搭載していることが必要です。

 

次に、インストールする際に、20GBのディスクの空き容量が必要です。

Medit Linkにアップデートを行う際にも20GBは開けておく必要があります。

Medit Appsはそれぞれ1GB近くあるものもあり、使用頻度の高いものを揃えても

3GB以上は使用するかも、と考えておきましょう。

 

B4DなどのCADソフトも、フェイススキャンや歯列のコピーなどを使用していると

1プロジェクトで1GBになることも多いです。

Macはディスクの追加が難しいので、Lanでのハードディスク(Nas)の利用や

iCloudの課金を考えた方が快適に使用できそうです。

 

PC:スキャンと、Model Builderで模型データを加工し終えるまでの速度

さて今回行ったテストですが、i700と同時に購入したノートパソコン、

おそらく高級ゲーミングPCのようなスペック、価格は50万円前後・・・です。

スキャン環境は無影灯は無しでi700はバスパワー接続。

PCは電源に接続した状態です。

スキャンは同じ術者が同じように行い、操作はi700のリモコン部分で操作します。

 

 

およそですが、スキャン時間は上下の全顎とバイトで4分10秒でした。

 

その後にMedit Linkでの処理が進んで模型が表示されるまで40秒。

スキャン後にデータがMedit Linkで処理とアップロードが終わるのに2分。

 

Model Builderの操作で、模型プリント用のデータを出力するまで1分30秒。

 

合計、スキャンから模型作成の操作で8分20秒でした。

 

MacBook Air:スキャンとModel Builderの操作

さて今度はMacBook Airでテストします。

MacBook AirではMacを電源には接続せず、バッテリー駆動

さらにi700もMacにバスパワー接続。非常にシンプルな接続で行いました。

 

スキャン時間は上下の全顎とバイトでおよそ6分でした。

その後にMedit Linkでの処理が進んで模型が表示されるまで1分20秒。

アップロードと処理が全て終えて、データを編集・Medit Appで利用できるようになるまでは

2分40秒さらに必要でした。

 

Model Builderの操作で、模型プリント用のデータを出力するまで1分30秒。

 

合計、スキャン開始から模型作成の操作で12分前後でした。

スキャン開始からMedit OrthoやTemporariesを使用できるようになるまでは10分でした。

 

おまけ!Primescanでの上下全顎スキャン

最後に、参考までにPrimescanでの上下スキャンを検証しました。

使用したのはDI Primescan。電源に接続して動作させます。

 

スキャン時間は上下の全顎とバイトでちょうど3分でした。

 

スキャン後にデータの処理が終わり、画像を表示できるまでに1分20秒程度。

やはり高速であるのと、固形空隙のスキャン不良が少ないことが印象的でした。

 

上下全顎スキャンして模型が表示されるまでの時間比較

・プライムスキャン→4分20秒

 

・高級PCとMedit I700→4分50秒

 

・バッテリー駆動MacBook Air(M1 2020)とMedit I700→7分20秒

 

まとめ

さて今回は50万円のWindows PCと、10万円ちょっとのMacBook Airの比較を行いました。

 

価格差がすごい中での、スキャン速度の差も確認できましたが、

2020年の最安のMacBook Airでも、上下全額のスキャンで6分ということを考えると

十分に選択肢になるのではないでしょうか。

 

シリコン印象より間違いなく速く、アルジネートでの上下印象より

片付けや準備、患者さんの負担を思うとメリットは大きいと思います。

 

やはりPrimescanは高速ですが、スキャナーの撮影方式が異なるようで

1ヶ所にスキャナーを当てただけでも周辺のデータを勝手に拾ってくれる点と

すでに撮影したデータへの重ね合わせ、データの認識が高速であるため

スキャン自体が早く終了する傾向にあります。

バイトデータも取得は早いのと、多少上下顎が離れていてもマッチングしやすいです。

 

ただチップ先端が大きいことと、スキャン直後には画像が表示されない処理時間が長い

という点もデメリットになるかも知れません。

 

もしまだ口腔内スキャナーを購入していない先生で、これから検討している場合、

補綴をたくさん行う、外注するならPrimescanが精度でも優れています。

アライナー矯正やマルモをとるような用途なら、Medit I700がコスパもいいです。

 

Appleファンとしては、MacBook ProのM2 Proなど、グラフィックが強力なモデルで

テストをしてみたいと考えてはいます。ただ円安で高価でしょうが・・・

 

今回の内容は以上になります。

長い文章でしたが最後までお読みいただき、

ありがとうございました。

3D歯科 では、毎週木曜日にデジタルを利用した臨床のアイディアを

少しずつ更新していきます。

 

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↑こちらでも不定期に動画付きのデータを更新しています。

よろしければ見ていただけると嬉しいです。

 

先生がたの臨床に少しでもお役に立てていただければ嬉しいです。

今後とも 3D歯科 をよろしくお願いします。