3D歯科 のデジタル歯医者入門

最小限の費用と努力で最大限の恩恵を受ける歯科デジタル活用術

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2024年保険改正のデジタル関連項目を注視する

こんにちは。

3D歯科 です。

 

前回は、ElegooプリンターがKeyprintに正式対応したりと、

3Dプリンターとレジンのセッティングはオープンシステムが主流になりつつある、

というお話をしました。

digitaldentistry.hatenablog.com

 

今回は、段々とニュースが出てきた今年4月の保険診療の大型改正について

デジタル関連の新規導入について考えます。

よろしくお願いします。

 

保険診療改正

毎年4月は保険診療の診療報酬改正が行われます。

今年についてはニュースなどでも言われているように、

いつもと違って大型の改正になるほか、適用されるのは今年6月からになるという

特殊なものになるようです。(以下はbingAIのまとめです)

 

2024年度の診療報酬改定は、6年に一度の医療・介護・障害福祉サービスのトリプル改定となります。改定は、2024年6月1日に施行される予定です1。具体的な改定内容については、中央社会保険医療協議会(中医協)が2024年1月に発表する予定です

 

保険診療改正といえば昨年末に突如導入されたPEEKクラウンは驚きましたが

段々とCAD /CAM関連の補綴の保険適用が広がっています。

 

中医協の発表からみる2024年改正

さて、診療報酬改定のうち新規導入されるものは中医協での会議により選定されます。

今年はかなりの回数の会議を行なっているようですが、その情報は常に公開されています。

 

www.mhlw.go.jp

 

この膨大な資料の中で歯科だけを読むのは大変ですが、

1/19の分の面白そうな内容だけを↓に抽出しました。

 

また去年まではできませんでしたが、今年からは情報を読み解くのもAIを活用できます。

↑のリンクを歯科についての内容をchatGPTかbing(中身はchatGPT)にまとめて貰えば、

おおよその傾向は掴めます。

課金ユーザーはGPTsを使用してPDFを読み込ませ、その内容だけから

まとめのレポートを作成してもらえるので時短できるようになりました。

 

 

1.(1)診療報酬改定において対応する優先度が高い技術 1うち、学会等から医療技術評価分科会に提案のあったもの

1.(2)医療技術評価分科会としては、今回改定では対応を行わない技術 1うち、学会等から医療技術評価分科会に提案のあったもの

 

 

面白そうな内容はこの辺りです。

他にも、デジタルには関与しませんが小児の舌圧検査も保険導入検討に入っています。

ただしこれらの内容は「優先度が高い」だけであり、

保険診療に入ることが確定したわけではありませんのでご注意ください。

大体半分か3分の1くらいが去年は実際に保険収載されたように記憶しています。

 

 


補綴臨床digital and international 前歯部少数歯欠損の抜歯即時インプラント補綴「クリニカルトリートメントガイド」を考える [後編] 57巻1号(冬号)[雑誌]

↑補綴臨床の最新号に、お恥ずかしいレベルの内容ではありますが 3D歯科 の内容が

掲載されました。写真をもっと綺麗に撮らないと・・・もしよろしければ購入ください!

 

 

口腔内スキャナー保険導入?

まず特筆すべきは、光学印象法、すなわち口腔内スキャナーがついに保険導入される

可能性が濃厚になってきた点です。

ただし、CADインレーに限るようです。

 

すでに日常臨床で口腔内スキャナーを使用している先生はお分かりと思いますが

インレーはスキャナーで印象を綺麗に撮るのはクラウンより難しいです。

 

コンタクト部分の形成によっては、スキャナーチップをかなり動かしても

隣接部分にスキャンの光が届かず、印象が困難なことも多いです。

間違いやすいポイントとしては、カラーでスキャンされている画面を見ても

うまくコンタクトが写っているように見えても、

実際にカラー表示をオフにするとデータ上ではコンタクトが潰れている

(隣接面とマージンがつながってしまっている状態、アナログでいうクッキリ出ていない)

状態になっていることがありますので注意しましょう。

 

3D歯科 としてはCADインレーがスキャンできずに失敗した先生方が使用しなくなり

算定件数が減ってCADクラウンの保険適用が遅れないかを危惧しています。

 

おそらく問題なければ、

CADインレー→CADクラウン→PEEKブリッジ・・・という順番に保険導入されるはずです。

 

3Dプリントデンチャーは見送り決定・・・

3D歯科 のとっても残念に思う点としては、3Dプリントデンチャーの導入が見送られたことです。

 

ある界隈からは、クルツァーの3Dプリンターが各社から急に導入されたり

学会と松風などメーカーが保険導入に向けた会合をしている・・・

などという情報を聞いていたので、ついに保険導入か?

導入されるなら技工士限定か、模型が必要なのか導入条件を予測していたのですが

残念ながら2024年の導入はなさそうです。

 

2026年か、あるいはPEEKのように突如入ることもあるのか、また注視したいと思います。

 

またCADで作成するチタンクラウンもダメ、複製義歯作成も不可となりました。

やはりコストがかかったり技工サイドの設備投資が高すぎるものは

保険としては導入しにくいのだなあと思っています。

 

まとめ

今回は保険診療改正についていろいろ考えてみました。

ですがまだ正式な発表がされるまで、口腔内スキャナー導入も安心はできません。

 

保険導入が確定したらさらに口腔内スキャナー市場は価格競争が起こるのでしょうか。

またはさらに使いやすく進化したモデルが今年も各社から登場するのでしょうか。

 

医院のデジタル化がさらに盛り上がることを期待しつつ、楽しく中医協の発表を見守りたいと思います。

 

今回の内容は以上になります。

長い文章でしたが最後までお読みいただき、

ありがとうございました。

3D歯科 では、毎週木曜日にデジタルを利用した臨床のアイディアを

少しずつ更新していきます。

 

note.com

↑こちらでも不定期に動画付きのデータを更新しています。

 

よろしければ見ていただけると嬉しいです。

 

先生がたの臨床に少しでもお役に立てていただければ嬉しいです。

今後とも 3D歯科 をよろしくお願いします。