3D歯科 のデジタル歯医者入門

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SHINING3D Aoralscan3ソフトウェアアップデートV3.5.4.X:スプリントモジュールに咬合器追加!IBT機能強化など

こんにちは。

3D歯科 です。

 

前回は3Dプリンターの成功のために寒さ対策をしたほうが良いことと

年末の間にやっておきたい助成金関連の対応について記載しました。

digitaldentistry.hatenablog.com

 

 

今回は、SHINING3Dのスキャンソフトが本日、 大幅アップデートされたので紹介します。

よろしくお願いします。

 

SHINING3D IntraoralScan

SHINING3D IntraoralScanはAoralscan シリーズすべてのスキャンを担うソフトです。

 

Meditや、その他のIOSと同様にスキャンデータが自動でクラウドアップロードされる

データストレージ&管理機能と、 3Dプリント用模型製作のためのソフトウェアなど

各所のアプリがまとまったソフトになります。

 

また、現在のところ、クラウドストレージは無料で無制限で使用でき

すべてのデータにブラウザ版からもログインが可能です。

 

最近では、模型製作以外の様々な機能が追加されており

MeditAppsのような 進化を始めているような感じがあります。

 

ソフトウェアアップデートV3.5.4.X

さて、今の所ソフトウェアは英語版サイトでしかダウンロードできません。

(SHINING3Dのソフトにはよくあります。探すときにはサイト内の言語を切り替えましょう)

 

そのため、機能の紹介も英語でしたので、簡単に翻訳をかけてまとめています。

 

Aoralscan Elite スキャニングワークフロー対応

  • Eliteワークフローの導入:ソフトウェアがAoralscan Eliteに対応。
  • 切り替え操作の簡易化:設定画面からEliteスキャナーへ簡単に切り替え可能。

CreIBT 1.2 改善点

  • AI機能搭載:ターゲット位置を自動推定し、間接ボンディングトレイの生成が容易。
  • 柔軟なパラメータ調整:トレイ設計をより効率的かつ正確に実施可能。

CreSplint 2.0 改善点

  • ワークフロー自動化・簡略化:スプリントやリテーナー設計をスムーズに。
  • 詳細なパラメータ調整機能:より精密なデザインが可能。
  • MetiSmile・AccuFabとの連携:デジタルワークフローを通じた高精度・高効率な製品作りを実現。

手動バイトアライメント改善

  • 3点指定でアライメント:バイトスキャン後、上顎・下顎モデルとの手動整合が容易。

ヒートマップ可視化機能の改善

  • アライメント精度の可視化:スキャンボディマッチング、無歯顎ワークフロー、Extraマッチングなどで利用可能。
  • 問題点の直観的把握:整合結果の誤差や潜在的な課題を容易に特定し、再調整を促進。

カスタマイズ可能なツールバー

  • 頻用ツールの一元管理:臨床ツール、デザインツール、患者向けコミュニケーションツールを自由に配置可能。
  • スキャナー未接続時も使用可能:利便性向上と作業効率化に貢献。

アナウンス通知システムの改善

  • 最新情報を即時配信:製品アップデートやソフトウェアリリースなどの最新ニュースをユーザーに提供。

 

 

この中ではeliteは日本で入手できるのはまだ先ですし、手動バイトアラインメントについては

今更か、今までなかったのかなと言うような機能でもあります。

ですがその中でいくつかすごくありがたいアップデートがありました。

 

CreIBT、CreSplint、ヒートマップについてです。

 

このうちヒートマップについては、単純に色の表示が増えるだけなのですが

追加スキャニングや義歯のスキャニングにおいて、精度の担保ができているかを

スキャン途中に確認する手法がなかったのが時々大幅なミスの原因になっていました。

患者さんが帰宅する前に、スキャン中の間に精度が保たれているのを確認できる事は

再スキャンのリスクを減らせるためメリットが大きいです。

 

さてCreIBT、CreSplint などについては、この後詳しく紹介しますが

今回のアップデート以降、スキャナが接続されていなくても

これらのCAD系 ソフトウェアの活用ができるようになったようです。

(確かアップデート前まではAppによってできていなかったはず・・・ うろ覚えですが)

 

CreSplint2.0: バーチャルアーティキュレーターの追加

初めはMeditがきっと先にやるだろうと思っていましたが、SHININGが先でした。

 

いわゆるIOSを 購入した際に使えるようになる。ソフトウェア軍のうち

バーチャルアーティキュレーターのようなものは 3D歯科 の 知る限り

どの会社も搭載はされていませんでした。

 

今回、初めてIOS 標準のCAD系 ソフトで咬合器が使用できるようになります。

使用できるバーチャルアーティキュレーターとしては、こういうものです。

 

例えばB4Dの バーチャル アーティキュレーターのように天然歯模型の

ファセットをたどりながら運動経路を調整すると言うようなことはできませんが

いわゆる平均値咬合器としての活用は十分にできるのではないでしょうか。

 

マウント位置の調整や、 インサイザルピンの上げ下げ、

コンダイルのガイダンス角度、 左右の別個のサイドシフト量の設定等

ドクターからすると、ある程度十分なほどパラメーターを触れるのではないでしょうか。

 

ただし咬合器が追加されたとは言え、スプリント製作専用の機能としてのみ

現在のところでは使用することができます。

 

そのため、上下顎模型を咬合器情報をもとに位置関係を触った状態でエクスポートしたり

咬合器を動かした任意の点で、再固定してプリントするなどと言う事はできません。

 

 

この辺は残念ですが、一度ソフトウェアにこうした機構が入ったと言う事は

CreTemp(SHINING3Dのクラウン製作用ソフト)や、その他のソフトにも

同様のバーチャルアーティレーターを取り込むのは簡単なのではないかと思います。

近い将来、ソフトウェアアップデートで追加されるのではないかと期待しております。

 

CreIBT

こちらのアプリについては、矯正治療について

自動で歯のセグメンテーションを行い、自動で歯の配列を行い、

さらにその上で、ブラケットを貼り付けていってくれると言うソフトです。

 

矯正後の歯の並んだ状態で、ブラケットをつけることで

ブラケット位置そのままで、矯正前の模型に正しい位置のブラケットを配置することができる

と言うソフトウェアになってきます。

 

3D歯科 もそうですが、 ストレートワイヤー法を用いる先生にとっては

ブラケット位置の決定にガイドがあったほうがいいなと思うことも少なくないかと思います。

 

そののような悩みにインダイレクトボンディングトレイと言う

3Dプリントされたブラケット位置合わせ用のコアのようなものを作成することで

ブラケットボンディングの際のストレスを減らしてくれます。

 

この手の矯正のソフトと言うのは、なかなか高額であることが通常だったはずですが

SHINING3Dの口腔内スキャナーを購入することで、現状無料で活用ができます。

 

ですが問題点がありまして、前回のバージョンではブラケットのデータが

中国国内で販売されている3社程度しか選択することができませんでした。

 

今回のアップデートにより、ワークフローが高速化されたり

ダイレクトボンディングトレイの設計がとてもやりやすくなったのですが

ブラケットのライブラリも増加することになりました。

 

ですが 3D歯科 の 環境では、ブラケットデータベースのアップデートが

エラーが出てしまい、ダウンロードが進みませんでした。

それであっても、プリインストールされてるものも中国の10社程度に増えておりましたので

CiやFeedの安価なブラケット等は、これらの中国メーカーのものがあるかもしれません。

 

実際にアップデートされて簡単に作成されるようになった

インダイレクトボンディングコアはこのような形で作成されます。

結構(当たり前かもしれませんが)本格的なデザインですよね。
設計はフルオートでこのように、範囲選択したところを繋いで製作してくれます。

 

また、これも3Dプリント&stlエクスポートが可能であることと

ブラケットのついた状態の歯列模型自体もプリントが可能であることが面白いです。

 

日本国内ですぐ入手できる安価なブラケットが対応してくれれば

ワイヤー矯正の強い味方になりそうですね。

 

まとめ

今回のアップデートの紹介については

スキャンの事態の検証ができてない状態で書いております。

 

Meditでもそうですが、スキャンソフトをアップデートする際には

ワークフローが変わったり、スキャンが振る舞いが多少変更されたりなど

毎日の臨床に多少なりとも影響がありますので

アップデートする際は、もしパソコンが二台以上ありましたら

チェアサイドで使わない方から、アップデートして活用することをお勧めします。

 

 

なお 3D歯科 は スプリントモジュール単体のみアップデート前に

ベータ版のトライをさせていただいておりました。

 

実際に口腔内に着用するスプリントを作成するのはもちろんですが

このCreSplint2.0ソフトウェアを用いてプロビジョナルデンチャーを製作しており

その際に、バーチャルアーティキュレーターがものすごく役立ちました。

フレキシブルで、 様々な用途に使用でき、お勧めのソフトです。

 

そのような内容について、来年1月14日の夜ドクターブックの方から

レコーディング済みのウェビナーにはなりますが 1時間程度の内容が公開されます。

終了後にはリアルタイムでの質疑応答がありますので、

よろしければご参加いただけるとうれしいです。

 

詳細はこちらから!

ryosuke-takahashi-3d-dentist.carrd.co

 

最近、告知の画像や内容がごちゃごちゃしてきましたので

内容をまとめたページを作成しました。

今後は、内容一覧だけ記載をさせていただきまして、

詳細はリンク先のほうに掲載しておきます。

 

矯正の先生やセミナーの有名な先生方が作成されていたような名刺代わりのページです。

作られていた先生たちのものをカッコいいなと参考にさせて頂きました。

よろしければこちらにつきましても見ていただけるとうれしいです。

 

 

今回の内容は以上になります。

長い文章でしたが最後までお読みいただき、

ありがとうございました。

3D歯科 では、毎週木曜日にデジタルを利用した臨床のアイディアを

少しずつ更新していきます。

 

note.com

↑こちらでも不定期に動画付きのデータを更新しています。

 

よろしければ見ていただけると嬉しいです。