3D歯科 のデジタル歯医者入門

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SprintRay MIDASプリンターも薬事承認、発売は・・・

こんにちは。

3D歯科 です。

 

前回はプリント可能なソフト系のマテリアルの進歩について紹介しました。

digitaldentistry.hatenablog.com

 

今回は、 3Dプリント最終補綴クラウンを劇的に製作しやすくする

SprintRay MIDASプリンターの発売や日本導入について見てみます。

 

よろしくお願いします。

 

MIDASがもたらす「クラウン専用」という発想

これまで院内3Dプリントは、模型やガイド、仮歯づくりが中心でした。


もちろん最終補綴クラウンも「造形は可能」ですが、

寸法精度や適合の安定性を考えると、ミリングに分があるとされてきました。

ここ最近では精度や強度も問題のない最終補綴クラウンが

レジンさえ合えば色々なプリンターで可能になりましたが

プリント自体が難しく、気温やプリント速度で問題があることもありました。

 

MIDASプリンターが画期的なのは、プリンターをチェアサイドでの

最終補綴製作をセレックなどのミリング中心だという常識を変えようとしているところです。


このプリンターは、(現在のところ)最終補綴クラウンのためだけに設計されており、

光源の波長や照射方式、造形動作やレジン供給の仕組みまで、

すべてが最終プリントクラウン製作に最適化されています。

 

結果として、ミリングに匹敵する適合性と表面性状を保ちながら、

造形スピードを大幅に短縮できるとされています。


「万能機でなんとかやる」のではなく、「専用機で確実に仕上げる」

方向に舵を切ったのが特徴です。

 

MIDASと他のプリンターの違い

最終補綴クラウンの耐久性を高めるには、

レジン中のフィラー(充填材)比率を上げるのが有効です。

 

しかし、フィラーが増えるとレジンの粘度が高くなり、

光硬化方式では造形が難しくなるという厄介な課題があります。

ベタベタのレジンは造形プレートの下にレジンが回り込みにくく、

プリントの上下運動をゆっくりにすることが必要になってしまうのが普通でした。

 

それについての対策として従来プリンターでは、

  • レジンを加温して柔らかくする
  • 造形スピードを落とす

といった方法で対応してきましたが、これでは季節や室温に左右されやすく、

特に冬場はレジンが温度が下がって流動度が下がり

「加温時間が長く、しかも安定しない」問題がありました。

 

MIDASはここにパスカルの法則(密閉された液体に加えた圧力は、液体全体に等しく伝わる)

を応用していることが面白く、画期的なポイントになります。

 

MIDASでは造形中、レジン槽にかかる圧力を均一に保ち、

高粘度レジンでも素早く層を形成します。

 

従来の高粘度対策は「加温+スローリフト」が定番でしたが、

MIDASは圧力制御でレジンの動きを補助し、

層形成の待ち時間を減らすことで造形時間そのものを短縮しています。

 

これにより、

  • フィラーでも高速造形(粘稠度に左右されないスピード)
  • 室温変化に左右されにくい安定性

が同時に成立しているわけです。

 

薬事認可と販売時期について

そのような興味深いプリンターですが、

実のところ日本では先日すでに薬事承認を得ています!

 

↑今年8/5に薬事承認を取得しています

 

では、あと1ヶ月くらいで発売か!?

というところに、Yoshida社のSprintRayの大型イベントが計画されていて

期待が高まってしまうところです。

 

45439284.hs-sites.com

↑こちらが最近発表されたタイムスケジュールです。

SprintRayの海外講師も来るかもとのことで楽しみにしているのですが

懇親会があったのか・・・帰りの飛行機の時間がなかなかに辛いところ・・

 

ただし、噂によればこのイベントではPro2対応のレジン(パーマネントレジンでしょうか)

などの発表にとどまり、MIDASは来年初めになるかも・・・とのことです。

まだこのあたりは情報が錯綜していますので、楽しみに発売開始を見守りたいですね!

 

予想される価格について

さて、気になる価格ですが・・・

ミリングよりもかなり安価とされるプリンターですが、

やはり国内販売価格はそれなりになりそうとのことです。

 

海外販売価格は10,500ドル=1,545,000円

ですが薬事認可を受けた輸入歯科用品の販売価格は約1.2~1.4倍ほど・・・

つまり180万円以上220万円以下、というところでしょうか。

 

 

検証のために同社のPro2と比較してみましょう。

・・・というかPro2とMIDASは価格が同じなのですね・・・

 

Pro2は10,500ドル=1,545,000円

国内では・・・223万円が定価です。結構な値段にはなりますね。(実売ではない)

 

あとはトランプ関税などのこともあり予想しづらいところですが

Pro2と同じ220万円程度か、

希望的観測で198万円くらいになれば良いかな・・・という感じの価格のようですね。

 

ちなみにカートリッジは1つ3000円程度、実売は2~3000円程度でしょうか。

ミリングのブロックとそんなに変わらない価格ですので、

本体はある程度抑えてカートリッジ価格で販売店が利益を出す、

という感じになる気もします。

 

まとめ

今回は3Dプリンターの中でも一際目立った注目株である

MIDASプリンターを改めて紹介しました。

 

MIDAS発表後には、AsigaMaxなどを発売するAsigaが

「Print Pod」というチェアサイド特化のプリントモジュールを発表しています。

既存のMAXシリーズに接続し、クラウン製作用に最適化されたプロファイルを

追加する方式で、MIDASに対抗する意図がはっきり見えます。

(しかもこちらのポッドは再利用可能、しかし気温が低いとどうかは不明)

 

Shining3Dも次期AccuFabで高フィラー対応とスピード改善を進めているとされ、

チェアサイドプリンターの噂もあるように聞いています(真偽は不明ですが)。

またFormlabsも粘度対策タンクや光源改良の動きが噂されています。

 

つまりMIDASは単なる新製品ではなく、
「チェアサイド最終補綴プリント」という新しいカテゴリの火付け役になったと言えます。

 

薬事も通りそろそろ発売開始かな、という期待もありつつ取り上げましたが

MIDASの日本発売と、それに準じたチェアサイドプリンターの登場を

楽しみにしたいと思います!

 

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告知の内容をまとめたページを作成しました。

内容一覧だけ記載をさせていただきまして、

詳細はリンク先のほうに掲載しておきます。

ryosuke-takahashi-3d-dentist.carrd.co

<今後の予定リスト>
・Tokushima, Japan
2025年08月31日(日)10:30 - 16:30
@たかはし歯科 院内セミナー
0から作る!3Dプリントフルデンチャー(満員御礼)
・Osaka, Japan
2025年09月15日(月・祝)
@Ciメディカル大阪
MetiSmile内容①
・Yokohama, Japan
2025年09月27日(土)
@日本デンタルショー
ブース内セミナー登壇予定
・Yokohama, Japan
2025年09月28日(日)14:00-15:30
@Ciメディカル横浜デンタルショー
IOS,3Dプリンター予定
・Osaka, Japan
2025年10月13日(月・祝)
@Ciメディカル大阪
MetiSmile内容②
・Tokushima, Japan
2025年10月26日(日)10:30 - 16:30
@たかはし歯科 院内セミナー
(追加開催)0から作る!3Dプリントフルデンチャー(満員御礼)
・Osaka, Japan
2025年11月8日(土)17:00-18:00
@Ciメディカル大阪
IOS,3Dプリンター予定
・Osaka, Japan
2025年11月24日(月・祝)
@Ciメディカル大阪
MetiSmile内容③
・Osaka, Japan
2025年11月30日(日)
@Ciメディカル福岡
IOS,3Dプリンター予定
・Tokushima, Japan
2025年12月14日(日)10:30 - 16:30
@3D歯科・DSSで行う義歯 超効率化
・Tokushima, Japan
2026年02月01日(日)10:30 - 16:30
@たかはし歯科 院内セミナー
0から作る!3Dプリントフルデンチャー


<Online Seminar>

・2025年09月02日(火)19:00-20:30
@Doctorbook
SHINING3D Jaw Motion&3D Print Denture(予定)

 

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今回の内容は以上になります。

長い文章でしたが最後までお読みいただき、

ありがとうございました。

3D歯科 では、毎週木曜日にデジタルを利用した臨床のアイディアを

少しずつ更新していきます。

 

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↑こちらでも不定期に動画付きのデータを更新しています。

 

よろしければ見ていただけると嬉しいです。