3D歯科 のデジタル歯医者入門

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BlueSkyPlanで院内アライナー作り②AIでのCTとSTLマッチング、歯根付き矯正セットアップ

こんにちは。

3D歯科 です。

 

前回はBlueSkyPlanを使用するPCを購入しました。

digitaldentistry.hatenablog.com

 

今回は、インストールした上で矯正モジュールを試してみます。

3D歯科 はBlueSkyPlanをあまり使用してきませんでしたので、

操作方法は勉強中、全く見当違いのことを書くかもしれません。

よろしくお願いします。

 

前回購入のパソコンの動作(Medit Linkの場合)

まずは動作確認を兼ねて、新しいパソコンにMedit Linkを入れて

スキャンを行なってみようと考えました・・・が、GPUが使用できません!のエラー。

 

NVIDIAquadro T500が入っているので、ドライバー更新を行おうと調べるも、

ネットでなかなか情報が出てこない・・・

実に半日近く、いろんなドライバー更新やMeditのサポートチームに連絡を取ったりと

操作をしましたが、グラボ周りのことはあまり知識もなく、困っていました。

そこで非常にタイミング良く、Medit Linkがマイナーアップデートされました!

Meditさん本当にありがとうございました・・・

 

Medit LinkからNVIDIAのアップデートが直接行えるようになりました。

これにより、特別な知識や調べる時間もなく、Medit Linkを起動後に許可を出せば

グラボの準備が整うようになっています。

Macではドライバーごとのアップデートや操作は必要ありません)

 

準備ができたところで、本体をフル充電して電源設定を最大にし、バスパワーでi700を接続

これで試してみました。

が、結果的に非常に遅かったです。

 

MacBook Air(M1)の最安モデルもMeditをアップデートするとなぜかスキャンスピードが落ちましたが

それと比較しても、全くもって遅いです。まともなスキャンは口腔内で行えません。

 

国内メーカーで口腔内スキャナーと共に抱き合わせで購入になるPC以外を使用したい際は、

30から40万円を超えるようなノートPCが必要になるかもしれません。

デスクトップであれば、グラフィックボードにお金をかけなければいけません。

2台目やバックアップが欲しいとなれば、MacBookの方が随分スピードが出ます。

今回は元値20万円近いPCでしたが、同じ金額のMacシステムの方をおすすめします。

 

気を取り直して、歯科CADソフトやBlueSkyPlanにSTLを入れてみましたが

これについてはある程度普通に動作するようで一安心しました。

 

BlueSkyPlanで矯正モジュールを動作させる

BlueSkyPlanでアライナーをデザインするのはいくつかのメリットがあります。

ソフト自体は無料であること、フル機能のアライナー製作ソフトが使用できること。

 

何よりも、CTをインポートしAI自動セグメンテーションを行なってもらい、(詳しくは↓)

digitaldentistry.hatenablog.com

 

歯列模型STLの歯1本ずつのセグメンテーションを半自動で行うと、

すでに歯根がくっついた矯正セットアップ模型が出来上がるのには驚きました。

 

あとは歯冠を持ってぐりぐりすれば、歯根が同期して動くので、

CTと模型をにらめっこして、あと何ミリ拡大できるな・・・なんて日々とはお別れです。

 

Windowsユーザーの先生方であれば、この確認をするためだけにBlueSkyPlanを

導入してもいいくらいです。エクスポートしなければ完全無料。

お使いのアライナーシステムのセットアップ作成のお助けツールとしても使用できます。

 

購入したPCでの挙動(BlueSkyPlanの場合)

さて、グラフィックボードを搭載したノートPCを購入したので、

早速BlueSkyPlanの矯正モジュールを試しています。

 

ただ、CTをセグメンテーションした上で矯正の個別の歯の移動をするまでの挙動が重い。

CTを読み込んでから歯を動かせるようになるまでに、20分以上もかかってしまいました。

これはちょっと厳しいです。

残念ながらグラフィック性能が不足しているかもしれません。

 

 

CTをインポートせず、歯の移動だけであれば十分動作しました。

これも歯を動かせるようになるまで5分ほどかかり、やや待たされる・操作が多い印象です。

Medit Orthoの方がこの辺りはシンプルです。(CTとの連動はできませんが)

 

とにかくAIでのCTと重ねた歯牙セグメンテーションが処理が重いようです。

ちなみに数年前のcore i5の内蔵グラフィックではCTセグメンテーション単独でも

まともに処理を行うことはできませんでした。

Meditの各種ソフトよりも、CTも扱うためか動作させるために良いPCが必要なようです。

 

動作し始めるとソフトの指示通りに進めていくことで、慣れればスムーズになります。

 

一度CTをAIセグメンテーションし、STLデータがマッチングしてくれると、

あとは快適に歯根付きの歯牙をグリグリと動かすことができます!

 

さて、この画面になれば、インビザラインやクリアコレクトと同様に、

1歯ずつ、あるいはアーチを調整してワンクリックで配列を行うことができます。

 

ブランドのアライナーシステムでは、「このようにして!」というのに対して

技工士さんがある程度の配列をしてくれて、そこから微調整を行うのですが

咬合接触も考えて自動で配列してくれる機能もBlueSkyPlanにはあるのでしょうか。

アーチに合わせて配列する機能は上下がうまく対応せず、上手く出来ません・・・

この辺り、ChatGPTのAPIをクリアコレクトに取り込んでくれれば自動でできるようにならないか期待してみます。

 

また、これは矯正に限らずですが、CTとSTLをマッチングさせたい時には、

CTはロールワッテを噛ませるなどして上下の歯牙が離れた状態のデータを取得することです。

そのほうがPCの処理がシンプルになり、早くきれいなデータを得ることができます。

まだまだ 3D歯科 も勉強中で、知識のない状態です。

 

 

まとめ

長々とPC関連の愚痴を書いてしまいまして申し訳ありません。

ソフトに集中することができれば、CTと歯列STLのマッチングまでは

工程はいくつかあっても難しいものではありません。

 

前にも書きましたが、インビザラインやクリアコレクトで行うとしても、

CTデータとの検証用に使用してもいいかもしれません。

 

もちろん、グラフィックの強力なパソコンで作業を行うようにしましょう!

 

もしも、BlueSkyPlanは動作が重い・・・

わかりやすいソフトでデザインを行いたい・・・ということがあれば、dentoneというソフトもあります。

今試していますが、動作は軽めでMacも使用OK、インターフェースはスッキリしていて

使用しやすいです。

ただし作業工程が多いことと、CTのインポートは出来なさそうです。

これもWindowsのみのようで、Macは開発は考えているそう。

 

dentoneはアーチを指定すると上下同時に自動配列してくれる機能が強力です。

ある程度使えるようならレビューいたします。

www.ezdentone.com

 

今回の内容は以上になります。

長い文章でしたが最後までお読みいただき、

ありがとうございました。

3D歯科 では、毎週木曜日にデジタルを利用した臨床のアイディアを

少しずつ更新していきます。

 

note.com

↑こちらでも不定期に動画付きのデータを更新しています。

 

よろしければ見ていただけると嬉しいです。

 

先生がたの臨床に少しでもお役に立てていただければ嬉しいです。

今後とも 3D歯科 をよろしくお願いします。