3D歯科 のデジタル歯医者入門

最小限の費用と努力で最大限の恩恵を受ける歯科デジタル活用術

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デジタルと相性のいいダイレクトボンディングのテクニックについて

こんにちは。

3D歯科 です。

 

前回までに

CADソフトのご紹介をいたしました。

ですが、まだデジタルを臨床に用いるメリットが

ピンとこない先生もいらっしゃると思います。

 

そのため

今回は、先生がCADでワックスアップを行う

メリットとして非常に身近なものをご紹介します。

 

ダイレクトボンディングのテクニック、

インジェクションモールディング

です。

 

インジェクションモールディングとは

10年ほど前に海外で紹介され、

YouTubeGCの動画などでもテクニックを解説されていましたが

ワックスアップした模型透明シリコンで型取りをし

口腔内にシリコンを入れて、そこにCRを流し込む

というものです。

 

拙い症例の写真で申し訳ないですが、

数年前に行った症例の模型で

インジェクションモールディングの練習をした

写真がありましたのでご紹介します。

 

昔のものなので、この時はアナログのワックスアップを

利用しています。

 

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いかがでしょうか。

文章で書くよりも見た方が早いかと思いますが、

大きな窩洞を埋める際にも、インジェクションCRで

一瞬にして形を作ることができます。

バックにC●メディカルのカタログが映り込んでいるのはご愛嬌・・・

 

もちろんコンタクトの保護などの処理は必要ですが

シェードさえ上手く合う症例であれば

ダイレクトボンディングやダイレクトベニアが

短時間のチェアタイムで行える非常に優れた方法です。

 

さて、

これにデジタルデンティストリーを活用します。

 

上の写真では技工士さんのワックスアップでしたが、

一般的に優秀な技工士さんでも、

上顎前歯の形態は手ぐせで3から5パターン程度の

バリエーションしか作れないと言われているそうです。

 

ですが、CADを用いると

アナログのワックスアップの下手な 3D歯科 のような

一般臨床に追われている歯科医師でも

ボタンひとつで何十パターンの中切歯形態を

ワックスアップに適応することができます。

 

また、気に入った歯の形をライブラリ化しておいて

必要な時に呼び出すこともできます。

(義歯の人工歯のバリエーションのようですね)

 

もちろん隆線や隅角など、

口腔内でCRペーストを積み上げるのが難しい場合も

デジタルのワックスアップを作れば

細部の形態まで容易に再現することができます。

 

自宅でちょちょっとCADを行い3Dプリントし

 

 

 

模型を作れば、あとは透明シリコンで型を作る以降は

今回紹介した写真と全く同じことを口腔内で行えばOKです。

 

ドクターがワックスアップするメリットについて

その他にも、先生が自分でワックスアップするメリットは

たくさんあると思っています。

 

昔から全顎の治療ではCRバイトでマウントして

全顎ドクターがワックスアップするべき、と言われていましたが

アナログのワックスが苦手な身にとっては

診療外に何時間確保しても現実的ではありませんでした。

 

ですがデジタルを使い始めてから、

簡単なワックスアップは全顎補綴の場合必ず自分でやるようにしています。

 

バイトやガイドの付与の仕方、形成量や歯軸など、

ワックスアップで治療を頭に入れておくと

特に大きな症例になればなるほど

実際のチェアタイムがずいぶん短縮されると

3D歯科 は感じています。

 

 

今回の内容は以上になります。

長い文章でしたが最後までお読みいただき

ありがとうございました。

 

先生がたの臨床に少しでもお役に立てていただければ嬉しいです。

今後とも 3D歯科 をよろしくお願いします。